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開発した大面積有機フォトダイオード(右2つ)と既存のSiフォトダイオード(左、浜松ホトニクス製)(写真:Canek Fuentes-Hernandez, Georgia Tech)
開発した大面積有機フォトダイオード(右2つ)と既存のSiフォトダイオード(左、浜松ホトニクス製)(写真:Canek Fuentes-Hernandez, Georgia Tech)
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 Si系素子に対して性能面で劣っていた有機エレクトロニクスの素子で、基本性能がやっと追い付いた例が出てきた。光を受光するフォトダイオード(PD)である。この有機版(OPD)が、暗電流の低さ、言い換えれば受光感度注1)の高さにおいて、浜松ホトニクス製の低暗電流シリコン(Si) PD「S1133-01」にほぼ並んだのである。

暗電流=光電効果を示す素子に電圧を加えたときに、光を当てないでも流れる電流。低いほど高感度になる。
注1)正確には「比検出感度」と呼ばれる量である。

 OPDには低コストで量産でき、大面積化やフレキシブル化が容易という特徴がある。これらの特徴を基本性能の高さと組み合わせることで、これまでにない高感度、または省電力のウエアラブルセンサーや放射線計などが実現できそうだ。例えば、コロナ禍の中で肺機能の検査に必須のパルスオキシメーターの消費電力を約1/10にできるとする。