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「60歳を過ぎたら週3日、故郷で働きたい。残りの日は趣味を楽しみたい」「20代のうちにクラウドに関する知見を得られるプロジェクトに挑戦したい」
こうした社員の様々なキャリアやスキル、働き方を支援するためNECは新会社を設立、2020年10月に営業を始めた。新会社の社名は「NECライフキャリア」。NECの100%子会社であり、川崎市に本社を置く。社員数は20人ほどだ。NEC本社で人事部長を務めた経験のある佐藤秀明氏が社長に就任した。
NEC本社の社員2万人のキャリア相談やキャリア設計支援プログラム、スキル獲得に関する再教育、仕事のマッチングサービスを担う。「2021年度から順次グループ会社にも拡大し、2022年度中にはNECグループ社員6万人に対してサービスを提供したい」とNECライフキャリアの佐藤社長は意気込む。
新会社設立の狙いは「社員1人ひとりが主体的に自分らしく働く」ためのバックアップをすることにある。具体的には若手・中堅を含む全社員のリスキリング(再教育)やキャリア設計支援、シニア人材の派遣・あっせんが挙げられる。IT事業の拡大や縮小、健康寿命の伸長など事業環境の変化に対応する。
新会社は3つのユニットで構成する。シニア人材の派遣・あっせんや人材公募などを担う「リクルーティングエージェントユニット」、キャリア設計を支援する「キャリアコンサルティングユニット」、そして「メンタルヘルスサポートユニット」だ。