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 英Jaguar Land Rover(ジャガーランドローバー、JLR)は、日本向け大型SUV(多目的スポーツ車)の新型「ランドローバー・ディフェンダー」の予防安全性能を強化した。2020年11月17日に日本で受注を開始した21年モデルに、最新の先進運転支援システム(ADAS)を標準搭載した。同モデルの納車は、21年春に始まる予定である(図1)。

ディフェンダー
図1 大型SUV「ディフェンダー」
写真は20年モデルの5ドア仕様車(撮影:日経Automotive)
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 日本向けディフェンダーの20年モデルではADASはオプション設定だったが、21年モデルは全車に標準搭載した。「車両価格(消費税込み)が500万円を超える高級車でありながらADASがオプション設定のままでは、予防安全性能を重視する日本の顧客に受け入れられにくい」との判断から、21年モデルでは標準搭載とした。

 21年モデルに標準搭載したADASは、車両の周囲を監視するセンサーとしてステレオカメラとミリ波レーダー、超音波センサーなどを装備する(図2、3)。これらのセンサーを使って、自動ブレーキや標識認識・速度制限、走行中の死角検知警報、運転者状態検知、ACC(先行車追従)などの機能を提供する。

ステレオカメラの搭載位置
図2 ステレオカメラの搭載位置
(撮影:日経Automotive)
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ミリ波レーダーの搭載位置
図3 ミリ波レーダーの搭載位置
(撮影:日経Automotive)
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標識を検知して制限速度を守る

 ADASの機能のうち自動ブレーキでは、ステレオカメラとミリ波レーダーを使う。昼間の車両や歩行者、サイクリスト(自転車の運転者)に加えて、夜間歩行者にも対応する。交差点の右左折には対応していない。標識認識・速度制限では、ステレオカメラを使って速度制限の標識を読み取り、速度制限区間でその速度以上にならないようにアクセルを制御する。

 走行中の死角検知警報では、後部バンパーに搭載したセンサーを使う。検知距離が8.5mの同センサーで自車の死角に入った車両を検知し、危険を運転者に知らせる。運転者が車線変更しようとすると、システムがステアリングを自動で制御して衝突の回避を支援する。

 運転者状態検知では、ふらつきなどのクルマの挙動を加速度センサーなどで検知し、運転者に知らせる。車内カメラは使わない。ステレオカメラとミリ波レーダーを使うACCは渋滞時にも対応する(図4)。

ADASの主な機能
図4 標準搭載したADASの主な機能
(JLRジャパンの発表資料を基に日経Automotiveが作成)
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