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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークの導入企業が増えている。鉄道各社の2020年4~9月期決算からもその傾向がうかがえる。東京地下鉄の定期券収入は前年同期比31.0%減、東急電鉄のそれは同32.9%減と大きく減少した。オフィスに出社せず、自宅で業務をこなすビジネスパーソンがそれだけ増えているということだ。

定期券の利用が減っている
定期券の利用が減っている
(写真:PIXTA)
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 交通費が減る一方で、自宅にかかる水道光熱費は必然と増加する。そこで耳にするようになったのが、こうした費用の一部を企業が負担する「テレワーク手当」の導入である。しかし、税制がこの動きに水を差すかもしれないとの懸念の声が出ている。

社員の税負担が高まる?

 IT業界はテレワーク手当の導入に積極的だ。例えば、NTTデータは2020年10月から通勤手当を廃止。1日当たり200円を支給する「リモートワーク手当」と呼ぶ制度を、全社員を対象に導入した。富士通やTIS、SCSKなども同様の手当を導入しており、この3社は月額5000円を支給している。

 業務に必要な費用を企業が支給するという観点に立てば、企業が通勤手当をテレワーク手当にシフトさせるのは至極妥当な成り行きと言えるだろう。だが、JISA(情報サービス産業協会)企画調査部の田中岳彦次長は、テレワーク手当の導入が社員の負担増加につながる可能性を指摘する。