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 スズキは2020年11月25日、背高ワゴンタイプの小型車「ソリオ」を全面改良して同年12月4日に発売すると発表した。5年ぶりの全面改良となる。先代車ではガソリンエンジン車と簡易ハイブリッド車(MHEV)、ハイブリッド車(HEV)を設定していたが、新型車ではHEVの設定を見送り、ガソリン車とMHEVを用意した。駆動方式は、2WD(前輪駆動)と4WD(全輪駆動)から選べる(図1)。

ソリオ
図1 5年ぶりに全面改良した新型「ソリオ」
(リモート発表会の画面をキャプチャー)
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 先代車のHEVの燃費性能はMHEVより優れていたが、発売当初の価格はMHEVより約22万円高かった。実際にHEVの販売は、MHEVより苦戦していたようだ。同日に開催したリモート発表会で同社社長の鈴木俊宏氏は、「これまでのHEVの販売状況を踏まえて、新型車ではMHEVだけを設定した」と述べた。

 新型車へのHEVの設定は見送ったが、ハイブリッド機構の開発は続ける。鈴木氏は、「小型車に適したハイブリッド機構を開発していく。その過程で、資本提携するトヨタ自動車のハイブリッド機構や、同機構の部品を使う可能性もある」とした。また、電動車両の開発はMHEVからHEV、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)へと段階的に進める計画だ(図2)。

鈴木俊宏氏
図2 スズキ社長の鈴木俊宏氏
(リモート発表会の画面をキャプチャー)
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 新型車のMHEVは、排気量1.2Lで直列4気筒のガソリンエンジンに、ベルト駆動のISG(モーター機能付き発電機)、電圧12Vのリチウムイオン電池パックを組み合わせる。変速機はCVT(無段変速機)を使う。減速時のエネルギーを回収してISGで発電し、同電池パックに蓄える。加速時にその電力を用いてISGでエンジンの駆動を支援し、燃料消費を抑える。

 減速時に車速が13km/h以下になるとエンジンを停止するアイドリングストップ機構も採用した。燃費性能(2WD車の場合)はWLTCモードで19.6km/L、JC08モード燃費で22.4km/Lである。ただJC08モード燃費では、先代車のMHEV(27.8km/L)の方が良い。(図3)。

新型車と先代車の比較
図3 新型車と先代車の比較
(スズキの発表データを基に日経Automotiveが作成)
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