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 大手ITベンダーの元役員を「オンライン顧問」として招き、IT活用やDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の助言をもらう――。異色のアドバイザリーサービスを展開するのが富士通OBらが立ち上げた新会社ナレッジピースだ。

 同社は2020年11月17日、大手ITベンダーで要職を務めたOBらを組織化し、企業向けにアドバイザリーサービスを提供する事業を始めた。長年IT業界に携わったOBらの豊富な経験と知識を生かし、企業のIT戦略を支援する。

 「ITの知識を持った人材が国内で明らかに不足している。人材採用が進まない企業などに、ITベンダーOBの知見を生かしてもらう狙いがある」。ナレッジピースの発起人である阪井洋之CEO(最高経営責任者)兼エグゼクティブアドバイザーはこう語る。

ナレッジピースの阪井洋之CEO兼エグゼクティブアドバイザー
ナレッジピースの阪井洋之CEO兼エグゼクティブアドバイザー
(撮影:日経クロステック)
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 阪井CEOは2020年7月まで富士通の執行役員常務を務め、マーケティング戦略などを担ってきた。DXの取り組みが進むなか、業種業界や規模を問わず様々な企業や団体でIT人材が不足している課題を、十分なスキルや経験を持っているにもかかわらず年齢を理由に退職した多数のベンダーOBが解決できるのではと考え、阪井CEOは自身が退任するタイミングでナレッジピースを立ち上げた。

 サービス開始時点のアドバイザー数は約40人。現時点では富士通OBらが中心で、元執行役員常務でAI(人工知能)事業の責任者を務めた吉沢尚子氏や、IT戦略部長や富士通CIT社長を務めた纐纈孝彦氏などが参画している。

 「炎上プロジェクトの火消しやグローバルアライアンスのプロなど、多種多様なプロフェッショナルが集まった」(阪井CEO)。富士通以外のITベンダーからもOBが参画予定という。

チームを組んでアドバイザリーサービスを提供

 ナレッジピースの特徴は2つある。1つはチームを組んでアドバイザリーサービスを提供する点だ。

 「顧問1人では提供できるナレッジに限りがある。顧客の経営課題に合わせてそれぞれの専門性を生かしたチームを組む」(同)。具体的には1人のメインアドバイザーに2人のサブアドバイザーを加えてチームをつくる形を想定する。