日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が2021年1月8日に発表した20年12月の車名別新車販売台数によると、登録車と軽自動車を合わせた総合順位で、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」が4カ月連続で首位となった。
総合順位の2位は4カ月連続でホンダの軽自動車「N-BOX」、3位はスズキの軽自動車「スペーシア」である。首位から3位までの車種は、20年11月と同じだった(図1)。
総合順位の4位以下では、トヨタの小型車「ルーミー」が健闘した。12月は6位となり、11月の10位から4つ順位を上げた。同車は、ダイハツ工業がOEM(相手先ブランドによる生産)供給する車両。20年9月の部分改良で、同社の先進運転支援システム(ADAS)「次世代スマートアシスト」を搭載して予防安全性能を強化したことなどが、好調な販売に寄与した(図2)。
新型コロナウイルス感染の第3波が襲う中で、トヨタ車の販売は12月も好調だった。総合順位で10位以内に入った登録車5車種は、4カ月連続ですべてトヨタ車である。また、ヤリス注)と小型車「ライズ」を除く3車種の販売台数は、前年同月の実績を大きく上回った。
日産自動車の小型SUV「キックス」は、11月は登録車だけの順位で15位(販売台数は4292台)だったが、12月は20位(同3529台)に順位を下げた。ただ、競合車であるホンダの「ヴェゼル」(12月の販売台数は2205台、登録車だけの順位で25位)や、トヨタの「C-HR」(同2185台、同26位)よりは上位を維持した。
軽自動車では、スズキの「ハスラー」とダイハツの「タフト」の販売競争が続く。ハスラーの12月の販売台数は、前年同期に比べて51.5%増加の6614台。軽自動車だけの順位では、11月と同じ6位だった。タフトの12月の販売台数は5424台であり、軽自動車だけの順位で11月の7位から8位に順位を下げた。
なお、20年12月の新車販売上位10車種は以下の通りである(カッコ内は前年同月比の増減率、※は軽自動車)。
2020年12月 | メーカー名 | 車種名 | 販売台数 |
---|---|---|---|
1位 | トヨタ | ヤリス | 1万7198台(──) |
2位 | ホンダ | N-BOX | 1万3427台(-20.4%)※ |
3位 | スズキ | スペーシア | 1万747台(-12.4%)※ |
4位 | ダイハツ | タント | 9574台(+18.5%)※ |
5位 | トヨタ | ライズ | 8912台(-2.2%) |
6位 | トヨタ | ルーミー | 8792台(+46.2%) |
7位 | ダイハツ | ムーヴ | 8733台(+25.5%)※ |
8位 | トヨタ | ハリアー | 8128台(+432.6%) |
9位 | 日産 | ルークス | 7987台(──)※ |
10位 | トヨタ | アルファード | 7962台(+53.6%) |