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 「香川県に拠点を置く企業のDX(デジタル変革)推進において、中心的な役割を担っていく」。百十四銀行で取締役専務執行役員を務める西川隆治氏はこう意気込む。同行は2020年12月15日、freeeとの業務提携を発表。同社のプロダクトを活用したITコンサルティングを、地域の中小企業向けに本格展開する方針を示した。

 今回の協業において目玉になるのが、2021年春にリリース予定の「freee 入出金管理 with 114BANK(仮称)」だ。百十四銀行の顧客向けにfreeeが開発する。複数の銀行口座における残高や入出金明細を一元管理できるほか、入出金の予定も登録可能。スマートフォンから利用でき、中小企業における資金繰り管理などの業務効率化につなげられる。

(写真提供:freee)
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 これを無償で提供する。ハードルを低くすることで、ITコンサルティング提供への足掛かりにしたい考えだ。顧客企業においてデジタル化の機運を高めることで、クラウド会計サービス「会計フリー with 114BANK」の販売にもつなげる。将来的には、freeeのプロダクトと連携できる他社サービスも手掛ける可能性があるという。

目標は1000社以上の実績

 百十四銀行の狙いはこれだけではない。利用企業の同意を基に、freeeのプロダクト経由で金融取引データを共有してもらう。「通常、試算表が出来上がるのは1~2カ月後。これをリアルタイムに分かるようにすることで、タイムリーな提案型セールスにつなげていく」と、百十四銀行の営業戦略部調査役である多田智彦氏は説明する。データが蓄積すれば、将来的にはオンラインレンディングにも乗り出したい考えだ。「雨が降りそうなタイミングで傘を差しだせるようにしたい」と多田氏は語る。