全2277文字
PR

 米国発の音声SNS(交流サイト)「Clubhouse(クラブハウス)」がにわかに注目を集めている。次世代SNS候補とも言われるClubhouseはどのようなサービスなのか。特徴をまとめた。

何ができる?

 基本は音声を使ったコミュニケーションだ。特定の人または複数の人の話を聞いたり、自身も話し手として参加し会話したりと、音声のやり取りを楽しむ。文章や写真の投稿、映像の配信といった機能はない。

 利用者は画面上に並ぶ「ルーム」を選んで話を聞く。利用者なら誰でも自由にテーマを決めてルームを作れる。ルームには挙手ボタンがある。利用者は主催者の話を聞くだけでなく、挙手して自分も話に参加できる。

 ルームには3種類のアクセス権を設定できる。利用者なら誰でも参加できる「オープン」、参加者をフォローしている利用者に限る「ソーシャル」、招待された利用者のみが参加できる「クローズド」だ。

にわかに注目を集める音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」
にわかに注目を集める音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」
[画像のクリックで拡大表示]

TwitterやFacebook、LINEと何が違うの?

 現時点での最大の違いは完全招待制である点だ。既存の利用者は1人当たり2人まで他の利用者を招待できる。ただし、ルームの開設をはじめとした利用者の行動や属性に応じて、招待できる人数は増えるようだ。

 音声に特化した点も既存SNSとの大きな違いだ。TwitterやFacebook、LINEは文章はもちろん写真や動画を投稿したり映像をライブ配信したりできる(Twitter用ライブ配信アプリのPeriscopeは2021年3月に終了と発表済み)。LINEは豊富なスタンプを送り合う機能が人気だが、Clubhouseにはこの機能もない。

 SNSとしての共通点はソーシャルグラフを基にしている点だ。利用登録時にはスマートフォンのアドレス帳へのアクセスを求められる。既存のSNS上でのつながりなどを基に、フォローする利用者の候補を表示したり、つながっている利用者のルームを優先的に表示したりする。

 聞き手か話し手かによって使用感は異なる。聞き手にとってはラジオ番組を流し聞きする感覚に近い。仕事や家事をしたり歩いたりしながらでもスマホからの音声をイヤホンで聞き流すイメージだ。

 「居酒屋で隣り合った人たちの話を聞いている感覚」。ある利用者はこんな感想を漏らす。英語のClubhouse(クラブハウス)にはスポーツチームのロッカーや更衣室といった意味のほか、盛り場のニュアンスがある。新型コロナウイルスで遠い存在になりつつあるものの、居酒屋でわいわいがやがやと話しながら人だかりができているグループに近づいて、話を聞いているイメージに近いかもしれない。

 話し手にとっては手軽さが特徴だろう。既存のライブ配信サービスやオンライン会議ツールに比べ、オンラインの会話イベントを手軽に開催できる。利用者はアプリの利用登録時に名前や電話番号を登録済みなので、イベントの主催者がこれらの情報を管理する必要がない。Zoomを使えばウェビナーを開催できるが、あらかじめ参加者を募る必要がある。Clubhouseは大きな会場で来場者が気になるブースや講演会場に立ち寄るように、通りすがりの利用者もふらっと参加できる。