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 「固定費の削減は2020年度に計画の9割まで達成する見通しだ。21年度の営業黒字化は確実に実現できる」──。三菱自動車CFO(最高財務責任者)の池谷光司氏は、21年2月2日にリモートで開催した20年度第3四半期累計(20年4~12月)の連結決算会見でこのように述べ、黒字回復に自信を見せた(図1)。

池谷光司氏
図1 三菱自動車CFOの池谷光司氏
(リモート会見の画面をキャプチャー)
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 同社は20年7月に発表した20年度(20年4月~21年3月)から22年度(22年4月~23年3月)までの新たな中期経営計画(コスト構造改革計画)で、21年度(21年4月~22年3月)に固定費を19年度比で20%以上減らし、15年度の水準に戻すとした。計画の実現に向けて、国内の生産体制を再編することに加えて、間接労務費を15%削減するほか、マーケティング費用や開発費、一般管理費などあらゆる項目にメスを入れている。

 同日の会見で池谷氏は「20年度末には、固定費を19年度比で18%減らせるメドがついた。コスト構造改革は、当初の計画以上のペースで進んでいる。21年度の黒字回復に向けて、今後も全力で取り組む」と強調した(図2)。

コスト構造改革の進捗状況
図2 コスト構造改革の進捗状況
(出所:三菱自動車)
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 コスト構造改革の成果は、20年度通期の業績見通しにも寄与する。新型コロナウイルス(新型コロナ)感染拡大の影響などで、同社の中核市場であるASEAN(東南アジア諸国連合)の回復が遅れており、同通期の世界販売台数は当初(20年10月時点)の計画より2万2000台減の80万2000台、売上高は同200億円減の1兆4600億円に下方修正した。ただ、営業損益は当初の1400億円の赤字から1000億円の赤字に上方修正した。構造改革に加えて、研究開発投資の効率化なども赤字幅の縮小に寄与する(図3)。

営業損益の変動要因
図3 営業損益の変動要因(20年度通期見通し)
当初計画との比較。(出所:三菱自動車)
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