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 2020年11月、家庭用ゲーム機をリードする大手2社がそれぞれ次世代のフラグシップ機を発売した。米Sony Interactive Entertainment(SIE)の「PlayStation 5」(以下、PS5)と、米Microsoftの「Xbox Series X」(以下、Series X)である(図1)。

図1 コスト重視のPlayStation 5とサイズ重視のXbox Series X
図1 コスト重視のPlayStation 5とサイズ重視のXbox Series X
PlayStation 5(PS5)とXbox Series Xの外観。それぞれ設計思想が異なり、コストを意識したPS5は大型に、デザインやサイズを意識したXbox Series Xは、比較的小型になっている。(写真:スタジオキャスパー)
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 PS5は7年ぶり、Series Xは3年ぶりのモデルチェンジとなる。PS5とSeries Xを分解調査して、両者の設計の狙いや考え方を分析した。

新技術「液体金属」でコストダウン

 実際にPS5を分解して内部構造を調べていく。分解を始めてまず目に付いたのが、細かい部分まで装飾が施された外装パーツである(図2)。例えば外装の白いカバーの内側には、コントローラーのボタン記号である○△×□のマークがズラリと並ぶ。このデザインは、専用コントローラーの「Dual Sense」のグリップ部分にも採用されていた。分解に立ち会った技術者は「金型を作る際にマークを並べたデータ作りが大変そうだ」と語った。

図2 デザイナーのこだわりを反映させた外装
図2 デザイナーのこだわりを反映させた外装
PS5を横置きした様子。本体の外装や付属コントローラーのグリップ部分に施された細かいシボは、拡大してみると操作ボタンの記号(○や△など)をモチーフとしたデザインとなっており、デザイナーのこだわりが強く反映されたと思われる。(写真:スタジオキャスパー)
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 白い外装カバーを外すと、大きな冷却ファンの通気口や外付けSSD用のスロット、光学ドライブなどが姿を見せた(図3)。ここまでは、分解作業をしなくても、ユーザーが自由に取り外し可能なエリアである。

図3 掃除用の穴や外付けSSD用スロットなどに誰でもアクセス可能
図3 掃除用の穴や外付けSSD用スロットなどに誰でもアクセス可能
外装の白いカバーを外した様子。直径120mmの冷却ファンが目立つ。カバーはネジなどを使わずに外せて、その下にはユーザーが外付けSSDを取り付けるためのスロットや、エアフローでたまったほこりを吸い出す「ダストキャッチャー」用の穴などがある。(写真:加藤康)
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