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 「グローバルベンダーの強みを単純に結合するのではなく、ドコモが融合させて多様な価値を生み出していく」――。

 NTTドコモが2021年2月3日にオンラインで開いた記者会見。井伊基之社長がこう語るのは、海外で新たに手掛ける5G(第5世代移動通信システム)のインフラ整備支援事業についてだ。

記者会見に出席したNTTドコモの井伊基之社長
記者会見に出席したNTTドコモの井伊基之社長
(出所:NTTドコモ)
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ドコモを軸に2つの大型協業プロジェクト

 ドコモがこの日発表した取り組みは2つある。

 1つは、米Intel(インテル)や米NVIDIA(エヌビディア)や米VMware(ヴイエムウェア)といった米国勢と、NEC、富士通、NTTデータなど日本勢との計12社と共同展開する「5GオープンRANエコシステム」だ。これは、基地局の様々な構成装置をマルチベンダーから調達できるようにした仕様である「Open RAN」方式に対応した5G基地局に関して、導入から運用・保守までパッケージにして海外の通信事業者に外販する取り組みだ。

 ドコモの国内にある研究開発拠点に検証環境を設け、2021年度に海外事業者との共同実験を実施する。そのうえで2022年度の商用化を目指すとしている。

 もう1つは海外拠点を持つ日本企業など向けに、エリア限定で5G通信ができる技術「ローカル5G」などを利用した自営ネットワークの構築を支援する事業だ。こちらは富士通やNEC、NTTデータに加えて、NTTコミュニケーションズやNECネッツエスアイなども含めた計12社と「海外法人5Gソリューションコンソーシアム(5GEC)」を設立することで基本合意した。

 まずは多くの日本企業が進出しているタイで2021年度下期から実証実験を進める。5GオープンRANエコシステムと同様に2022年度の商用化を予定している。

 通信事業者と通信機器メーカー、ソフトウエアベンダーなどの垣根を越え、NTTドコモを軸に大手が集結する今回の協業プロジェクト。なかでも注目されるのは5GオープンRANエコシステムの参画企業の顔ぶれだ。