全1243文字

 楽天がアパレル業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援に乗り出した。自社の物流ノウハウやデータ分析力を生かし、非効率とされるアパレル業界の変革に挑む。第1弾として在庫の一元管理サービスを立ち上げ、業界の積年の課題である「過剰在庫問題」の解消を狙う。

楽天はアパレル業界のDX支援に乗り出す
楽天はアパレル業界のDX支援に乗り出す
(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 楽天は2021年夏をめどに、アパレル企業向けに実店舗と複数のEC(電子商取引)サイトの在庫情報を一元管理できる新サービス「Rakuten Fashion Omni-channel Platform」の提供を始める。同年1月に申し込みの受け付けを開始した。全国の店舗や物流倉庫に分散する在庫の配置を最適化し、売れ残りや販売機会の損失を減らす狙いだ。

 「アパレル業界の慢性的な過剰在庫の解消や、特定の販路に依存しないオムニチャネル化を支援する狙いがある」――。楽天の久保裕宣コマースカンパニーファッション事業部ヴァイスシニアマネージャーは新サービスについてこう語る。

 アパレルは一般に在庫管理が難しい業種とされる。全国に構える実店舗に加え、自社EC用倉庫、複数のECモール事業者の倉庫など、それぞれに在庫を配置しなければならないためだ。

 そのため「店舗には在庫があるがECモールでは品切れ」などの状態が発生し、販売機会の損失につながっていた。機会損失を防ごうとアパレル企業は商品を大量に生産するので、それが過剰在庫を生むという悪循環に陥っていた。

在庫情報を一元管理できるサービス「Rakuten Fashion Omni-channel Platform」のイメージ
在庫情報を一元管理できるサービス「Rakuten Fashion Omni-channel Platform」のイメージ
(出所:楽天)
[画像のクリックで拡大表示]