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米NVIDIA(エヌビディア)が、そのAI処理能力を認証したサーバー製品の市場投入が相次いでいる。認証サーバーの初出荷を同社が発表した2021年1月27日には5社5機種だったが(ブログ)、2月15日には7社17機種に増えた(認証サーバーのリストを含む文書)。17機種の中には富士通のサーバー「PRIMERGY RX2540 M5」が含まれる。NVIDIAの認証サーバーは今後も増えて、少なくとも11社70機種が登場する見込みという。Armコアと合わせて、Intelの牙城を切り崩す可能性がある。
英Armを買収することでソフトバンクグループと合意するなど*1、ここのところNVIDIAはサーバー事業に強い意欲を示している。今回の認証制度はサーバー分野での同社のプレゼンス向上を狙ったものといえる。単に同社の製品が使われているだけでなく、性能や機能が一定の水準に達していることにお墨付きを与える。認証ずみのサーバーには、「NVIDIA CERTIFIED」のバッジを付けることができる。後述するように、現在は、認証対象のサーバーには同社のGPUと、20年4月に買収したイスラエルMellanox Technologies*2のネットワークアダプターを搭載することが求められているが、Armの買収に成功した際にはArmコア集積のプロセッサーIC(マイクロプロセッサーなど)の搭載が求められるかもしれない。
*1 関連記事:ArmをNVIDIAが買収、ソフトバンクGが最大4.2兆円で売却
*2 関連記事:エヌビディアがメラノックスを買収、HPC分野を強化