全1654文字
PR

 小田急電鉄は神奈川県と共同で2021年1月、同県藤沢市江の島周辺の公道において自動運転バスの実証実験を行った。2018年9月の1回目、2019年8月の2回目に続く3回目の実証実験で、「自動運転に特化した車両を使い、将来の実用化により近い形にした」(小田急電鉄の長岡亮介 経営企画本部経営戦略部次世代モビリティチーム交通サービスプランナー)。今回、実用化に近づけたことで見えた課題を探る。

神奈川県藤沢市の江の島周辺を走る自動運転バス
神奈川県藤沢市の江の島周辺を走る自動運転バス
(出所:小田急電鉄)
[画像のクリックで拡大表示]

 江の島は県内有数の観光地であるとともに、セーリング(ヨット)競技の拠点でもある。2018年9月にはセーリングワールドカップが開催された。2021年夏には東京五輪のセーリング競技会場になる予定である。神奈川県産業労働局産業部産業振興課さがみロボット産業特区グループの本間陽一グループリーダーは「多くの人が集まる江の島で自動運転の将来性を感じてもらうことを狙った」と説明する。

自動運転特化車を採用

 1回目と2回目の実証実験では日野自動車の小型バス「日野ポンチョ」の改造車を使った。

 今回は車両を仏Navya(ナビヤ)製の電動自動運転バスARMA(アルマ)に変更した。既存のバスとは異なる自動運転に特化した車両で、ハンドルやアクセル・ブレーキは付いておらず、タッチパネルなどで操作する。GPS(全地球測位システム)やレーザーセンサー(LiDAR)で自己位置を特定したり周囲の安全を確認したりしながら自動走行する。