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 スズキは2021年2月24日、新たな中期経営計画を発表した。21年度(21年4月~22年3月)から25年度(25年4月~26年3月)の5年間を対象にした同計画では、「小・少・軽・短・美」という創業以来のものづくりの根幹を守り、「軽自動車という生活の足を守る」、「インドを含む新興国を今後も成長の柱にする」という2点を基本戦略に据えた。

 その上で新たな中期計画では、(1)2050年のカーボンニュートラル(炭素中立)への挑戦、(2)25年からの新たな電動車の市場投入、(3)品質を高める作り込み──の3点を重点的に取り組む項目とした(図1)。

新たな中期計画
図1 新たな中期計画の3つの柱
(出所:スズキ)
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 同日に開催したオンライン会見で、スズキ社長の鈴木俊宏氏は、「炭素中立とCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応が求められる激動の時代に生き残るため、今後5年間は電動化技術の確立に全力を挙げる」と強調した(図2)。

鈴木俊宏氏
図2 スズキ社長の鈴木俊宏氏
(出所:スズキ)
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5年間で約1兆円の研究開発費を電動化に投資

 21年度からの5年間で1兆円の研究開発費を投じる計画だが、「そのほぼ全てを電動化技術の確立に割り当てる」(鈴木氏)と言う。自動運転やコネクテッドなど他のCASE分野よりも、電動化に集中する方針を明確にした。

 具体的には、25年度までに軽自動車と小型車、商用車のハイブリッド車(HEV)と、プラグインハイブリッド車(PHEV)を開発する。併せて、軽自動車や小型車の電気自動車(EV)の開発も進める。25年度以降は開発した電動車を市場に投入し、30年以降は市場投入する電動車の台数を増やしていく計画だ。