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 車載AI(人工知能)ソフトを手掛ける米新興企業、StradVision(ストラドビジョン)が日本での事業を本格化させる。日本法人の営業部部長に就任した佐藤寿洋氏は、「現在12件のプロジェクトが日本で進行しており、2023~25年の量産出荷につなげたい」と意気込む。

日本法人 営業部部長の佐藤寿洋氏
日本法人 営業部部長の佐藤寿洋氏
(出所:ストラドビジョン)
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 同社の車載AIソフト「SVNet」は、競合他社のAIに比べて処理負担が軽く、安価な半導体チップで駆動できるため、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転システムを低コスト化しやすい。すでにドイツや中国では採用実績があるものの、「日本はこれから」(同氏)とする。低コスト化を重視する大衆車メーカーなどに売り込む。

 競合としては、米Tesla(テスラ)やイスラエルMobileye(モービルアイ)を挙げる。両社はAIソフトと半導体を一体的に開発しており、システムを“ブラックボックス”として提供するため、ユーザーにとっては低コスト化の余地が少ない。これに対し、ストラドビジョンはAIソフトのみを提供し、車載SoC(System on Chip)はユーザーがある程度自由に選べる。

 21年夏には「SVNet 1.0」と呼ぶ新しいAIソフトを開発する。モービルアイの「EyeQ4」や「同5」に匹敵する性能を持ち、自動車の機能安全規格にも対応するという。

 SVNetのこれまでの採用実績は27年までの契約ベースで計880万台。このうち、「ドイツが8割、中国が2割」(佐藤氏)とする。日本ではまだ採用実績はないものの、現在進行中の12件のプロジェクトを通じて「25年までの契約ベースで約30億円の売上高を目指す」(同氏)という。

アフターマーケットを除くと、ドイツと中国で採用実績がある
アフターマーケットを除くと、ドイツと中国で採用実績がある
(出所:ストラドビジョン)
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