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 2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年。当時、ライフラインとして重要な役割を果たすべき携帯電話網は壊滅的な打撃を受けた。大きな要因の1つは携帯電話基地局の電源消失だとされる。以来、携帯電話各社は被災地にある基地局に電力を安定供給するための体制整備を急いできた。

 ソフトバンクと燃料商社大手の伊藤忠エネクスは2021年3月10日、携帯電話基地局へのLPガスを使った非常用発電機の配備を始めたと発表した。

LPガス発電機が設置された携帯電話基地局
LPガス発電機が設置された携帯電話基地局
(出所:ソフトバンク)
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 LPガスは一般的な発電機で採用されるディーゼル式に比べて燃費効率が良いのが特徴だ。ソフトバンクが設置するLPガス発電機の場合、基地局の外部電源が消失しても100時間程度の連続稼働が可能としている。

 携帯電話各社はこれまでもバッテリーにより24時間以上稼働する基地局を順次展開してきたが、電源を100時間も確保できる基地局設備は珍しい。伊藤忠エネクスが構築したLPガスの供給・配送網を通じて継続的に燃料を補充する体制も整えたという。