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 電子部品の村田製作所とIoT(Internet of Things)機器向けソフトウエア開発を手がけるACCESSがタッグを組んで開発した新しいレトロフィットIoTサービス「JIGlet(ジグレット)」。中小製造業を主なターゲットに工場の設備などを手軽にデジタル管理できるようにするサービスで2021年2月19日から正式に開始した。JIGlet開発に携わった村田製作所デジタルイノベーション推進部推進1課 シニアマネージャの板谷昌治氏と、同課スペシャリストの丹羽佑斗氏らに話を聞いた。

JIGletの構成
JIGletの構成
タブレットで動作する操作・管理アプリ「JIGletアプリ」、3つのセンサーデバイス「サイコロ」「ボタン」「照度」、PC管理画面の「JIGlet Site」からなる(出所:村田製作所)
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 JIGletは、設備や機器などに設置して使う「サイコロ」「ボタン」「照度」の3種のセンサーデバイス、データ収集やチャットの設定や操作を行うスマホアプリの「JIGletアプリ」と「JIGlet Talk」、Webブラウザーベースの管理画面「JIGlet Site」で構成される。管理に使うタブレットは利用者が用意する。これらにより「データの蓄積」「データの可視化・見える化」「通知・アラート」というIoTの基本的機能を提供する。ITに詳しい専門家がおらず、無線LANなどのネットワーク設備がない工場でも「ポン付け」で製造ラインや生産設備などのデジタル管理をすぐ始められるのが特徴だ。

 JIGletアプリは現時点ではiOSのタブレットのみに対応する。Android版は現時点では用意しない。具体的には第6世代以降の「iPad」、第2世代以降の「iPad Pro」、第3世代以降の「iPad Air」、第5世代以降「iPad mini」が対象になる。JIGletアプリを使えない場合はブラウザーベースのJIGlet Siteを利用して管理や設定ができる。
村田製作所デジタルイノベーション推進部推進1課 シニアマネージャの板谷昌治氏
村田製作所デジタルイノベーション推進部推進1課 シニアマネージャの板谷昌治氏
(オンライン取材をキャプチャー)
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製造現場で使いやすいIoTデバイスを

実際の工場でJIGletの照度センサーを使っているところ
実際の工場でJIGletの照度センサーを使っているところ
(出所:村田製作所)
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 「IoTはお金や時間がかかる、難しいという現場の声を払拭したいと考えた」と村田製作所の丹羽氏はJIGletの開発動機を説明する。村田製作所とACCESSによる共同開発が始まったのは約2年前。製造業でIoT活用に注目が集まり始めていたが、実際の導入には二の足を踏む現場が多かった。現場が二の足を踏む理由をヒアリングすると、冒頭のような声が聞こえてきたという。