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 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)の那珂(なか)工場(茨城県ひたちなか市)の火災で被災し、使えなくなった生産設備の台数が増加していることが分かった。2021年3月21日の会見では11台と説明(実際には14台)していたが、28台に増えた。設備メーカーによる現場の調査結果で明らかになったと、同月30日に開いた会見でルネサスが説明した。

* ルネサスは「23台」と説明するが、調達および調整を要する生産設備の台数を詳細に数えると28台となる。

 焼損した生産設備以外に、すすによる汚染や塩素ガスによる腐食などの影響で使用不能に陥ったものがあることが分かった。被災した28台のうち27台は調達の必要があり、1台は既存設備の調整で対応するという。これらのうち、12台を4月中に、6台を5月中に調達/調整できる見通しが立っている。7台については設備メーカーに確認中だが、早期に調達できる見込みとルネサスは語る。これらの25台が比較的早く復旧できるのは、中古品や“新古品”など既存品を持ってくるためだという。

被災した生産設備
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被災した生産設備
調達が必要な台数が27、調整を要する台数が1と合計28台が使えなくなった。Cuめっき装置は新規に調達する必要があり、6月以降までかかる見込みだという。(ルネサスの資料を基に日経クロステックが作成)

 これに対し、調達に時間を要するのが、一部の「銅(Cu)めっき装置」である。3台を新規調達する、すなわち設備メーカーに新たに発注する必要がある。そのため、調達できるのは6月以降になる見込みだ。ただし、これらのうちいずれかが出火元になったかどうかは不明。ルネサスは火災の原因となっためっき装置について明かさない。

 なお、同社は代替できない4台の装置装置については、「ウエット式メタルエッチ装置」と「金(Au)めっき+Cu/ニッケル(Ni)めっき装置」であることを今回明らかにした。

 調達に時間がかかるCuめっき装置のような生産設備が使えなくなったものの、ルネサスは「1カ月以内での生産再開を目指す」〔同社社長兼CEO(最高経営責任者)の柴田英利氏〕方針は維持した。

 生産再開と完全復旧に向けたロードマップは次の通りだ。