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世界最大のエネルギー貯蔵設備

 世界が温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンゼロ社会」に向けて動き出している。米カリフォルニア州では、「2045年までに電力供給の100%をゼロエミッション電源とすること」を2018年に義務付けた。これに伴い、2045年までにすべての天然ガス火力を廃棄することになっている。

 天然ガス火力の代替に太陽光発電など再生可能エネルギーの導入を大幅に拡大し、温室効果ガスを排出しない電源システムへの移行が必要になるが、その成功には、エネルギー貯蔵設備の普及が重要な鍵を握っている。

 昨年12月カリフォルニア州サンフランシスコの南約200kmに位置する港町・モントレー郡で、世界最大規模のエネルギー貯蔵プロジェクトが稼働した。「モス・ランディング・エネルギー貯蔵施設」と呼ばれるこのプロジェクトの出力は300 MW、容量1200 MWhに達する。敷地内にある火力発電所用に設置されていた変電所と送電インフラに接続されるだけでなく、この発電所から送られる電力サービスも代替し、クリーンエネルギー転換に貢献する(図1)。

図1●カリフォルニア州で稼働した世界最大規模のエネルギー貯蔵設備(出力300 MW /容量1200 MWh)
図1●カリフォルニア州で稼働した世界最大規模のエネルギー貯蔵設備(出力300 MW /容量1200 MWh)
(出所:Vistra)
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