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「ビハインド」と「フロント」

 この「モス・ランディング」の導入により、米国エネルギー貯蔵市場は飛躍的に拡大した。

 米国エネルギー貯蔵協会(ESA)と再エネを含む天然資源産業のリサーチ・コンサルティングサービスを提供するウッズマッケンジーによると、2020年第4四半期(10~12月) に商業運転を開始したエネルギー貯蔵設備の設置容量は、前期比182%増の2156 MWhに達し、四半期の導入量で、過去最高となった。

 モス・ランディングがこの四半期に占める構成比は55%となる。

 米国エネルギー貯蔵市場は、太陽光発電市場と同じように、住宅用、 非住宅用(商業・産業)、そして、発電事業用の3つに分類される。さらに、電力会社の視点から、エネルギー貯蔵設備が、電力需要家側に設置される場合 「ビハインド・ザ・メーター(電力量計の後ろ側)」(需要家蓄電池)、そして、電力系統側に設置される場合 「フロント・オブ・ザ・メーター (電力量計の前側)」(系統蓄電池)との分け方もある。後者の「フロント・オブ・ザ・メーター」のほとんどは電力会社による発電事業用になる(図2)。

図2●四半期別・セグメント別の米国エネルギー貯蔵の設置容量推移(青色=住宅用、水色=非住宅用、灰色=フロント・オブ・ザ・メーター)
図2●四半期別・セグメント別の米国エネルギー貯蔵の設置容量推移(青色=住宅用、水色=非住宅用、灰色=フロント・オブ・ザ・メーター)
(出所:Woods Mackenzie)
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