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 自動運転向け高精度地図を日本と北米で提供するダイナミックマップ基盤(DMP、東京・中央)は2021年4月7日、新たな高精度3次元(3D)地図データ(以下、高精度地図データ)の提供を23年度に開始すると発表した。同社社長の稲畑広行氏は同日の会見で、「高度な自動運転車向けの高精度地図データを、グローバルで提供できる体制が整った」と述べた(図1)。

稲畑広行氏
図1 ダイナミックマップ基盤社長の稲畑広行氏
(撮影:日経Automotive)
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 同社が提供する新たな高精度地図データは、SAE(米自動車技術会)などが定める「レベル3」以上の自動運転システムでの利用を想定する。現行データの「cm級の高精度」を維持しながら、(1)対象の道路を一般道に拡大する、(2)地図会社への提供コストを下げる、(3)日本と北米で提供している地図データの仕様を統一して開発を効率化する──の3点が特徴である。

 第1の一般道への拡大について、現在DMPは日本の高速道路と自動車専用道路を合わせた約3万1000km分の地図データを整備している。これを23年度に約8万km、24年度には約13万kmに拡大する。

 DMP副社長の吉村修一氏は、「約8万kmの地図データを整備することで、高速道路と自動車専用道路に加えて国道級の道路をほぼ全てカバーできる。また、約13万kmという距離はこれらに加えて、主要幹線道路をほぼ全てカバーする規模になる」と言う(図2)。

吉村修一氏
図2 ダイナミックマップ基盤副社長の吉村修一氏
(撮影:日経Automotive)
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 第2の提供コストの低減については、DMPのグループ会社である米Ushr(アッシャー)注1)のノウハウを活用する。同社は現在、北米において高精度地図データを提供しており、米General Motors(ゼネラル・モーターズ:GM)のCadillac(キャデラック)ブランドの大型セダン「CT6」などの自動運転システムで利用されている。

注1)DMPは19年6月、GMからアッシャーを買収して子会社にした。