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 電気自動車(EV)や電動飛行機、さらにはスマートフォンから電池パックが“消える”可能性が出てきた。

 最近のEVやドローン、電動飛行機やHAPS(High Altitude Platform Station)と呼ばれる成層圏で飛行する基地局用無人航空機などはわずかでも重量を減らすべく、電池のパッケージを構造体で代替するといった工夫が試みられている。

 その方向を究極にまで推し進めたのが、スウェーデンの大学Chalmers University of Technologyと同KTH Royal Institute of Technology(スウェーデン王立工科大学)の研究チームだ。同チームは、Liイオン2次電池(LIB)を構造材料と一体化させて、電池としての体積や重量を大幅に低減する技術「構造体電池(Structural Battery)」を共同開発した(図11)。電池は筐体(きょうたい)や車両の骨格の中に埋め込まれ、直接は見えなくなってしまう。電池を埋め込むことによる構造材料の体積の膨張はほとんどない。

図1 構造体電池の層構成と想定用途
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図1 構造体電池の層構成と想定用途
(図:Yen Strandqvist/Chalmers University of Technology)