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 地域医療の現場とオンライン診療システムを提供する企業、製薬企業がタッグを組んで、患者のデータを連携する新たな取り組みを始めた。長崎県などの医療機関に通う患者の診療データや日常のデータ、服薬データを連携することで、地域医療の質向上やオンライン診療システムの活用促進、医薬品の適正利用などを目指す。患者データを活用した地域医療の新たなモデル構築につながるか注目される。

あじさいネットとYaDocの連携
あじさいネットとYaDocの連携
(出所:インテグリティ・ヘルスケア)
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 今回、長崎県などの医療機関で活用されている地域医療ネットワーク「あじさいネット」と、インテグリティ・ヘルスケア(東京・中央)のオンライン疾患管理システム「YaDoc」のシステムを連携させた。あじさいネットを運営する長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会は、共有する患者情報が増えることで地域医療の質向上を期待する。

 あじさいネットは、参加する医療機関同士で患者の診療情報を共有する国内最大規模の地域医療ネットワーク。参加する医療機関は同意を得た上で患者の病歴や過去の検査データ、医用画像などを参考にしながら診療できる。2021年2月現在で、長崎県など約360の医療機関が参加し、13万人以上の患者の診療情報が共有されている。

 一方でインテグリティ・ヘルスケアのYaDocは患者の日々の体重や血圧、体温などのPHR(パーソナルヘルスレコード)の他、患者自身が症状や服薬情報などを記録するePRO(Electric Patient Reported Outcome、電子患者日記)機能や、オンライン診療の機能を有するシステムである。今回の連携により、医療機関はあじさいネットの利用端末を活用してオンライン診療を実施できる。他にも、PHRやePROの結果を医療機関同士で共有できるようになる。