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蓄電池併設し原発廃炉を補う

 デュアンアーノルド原発の70%の所有権を持つネクステラ・エナジーは、690MWのメガソーラーに60MWのエネルギー貯蔵施設を併設し、廃止された原発の発電能力を部分的に補う計画だ。太陽光と蓄電池の出力を交流変換後に合成する「AC(交流)リンク」という制御方式では米国で最大規模になるという。ちなみに、ネクステラ・エナジーは、米国で最大規模の原子力発電事業者でもある。

 ちなみに、米エネルギー省によると、原子力発電は「最も信頼できるエネルギー源」で、その理由は、他の電源に比べるとキャパシティーファクター(設備利用率)がずば抜けて高いからという。米エネルギー省の2020年のデータによると、太陽光発電のキャパシティーファクターは24.9%、風力発電でも35.4%に留まる。一方、原子力発電は実に92.5%に達する。天気に無関係で出力の安定している原発の特性といえる。

 つまり、原発のキャパシティーファクターは、太陽光発電の3.7倍で、単純計算すると、615MWのデュアンアーノルド原発と同じ発電量を生み出すには、2GWを超える太陽光発電の設備が必要になる(図3)。

図3●米国における2020年の電源別キャパシティーファクター(設備利用率)比較
図3●米国における2020年の電源別キャパシティーファクター(設備利用率)比較
(出所:U.S. Department of Energy)
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 「カーボンニュートラル」、「脱炭素社会」の実現に向け、CO2を大量に排出する石炭火力を太陽光で代替するという動きが世界的に強まっている。ただ、デュアンアーノルド原発のように、太陽光発電で同じく「カーボンゼロ」、さらに非常に高いキャパシティーファクターの原発を代替するという取り組みは、まだ数少ないケースであろう。