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 「企業に中国企業との全面的な取引停止は求めない。デジタル分野で対応してほしいのは、個人データや機密性の高いデータ、重要な業務に関わるIT調達において、リスクを踏まえて調達先の国と企業を選ぶことだ」。企業のサプライチェーンについて甘利氏は、重要性や求められる秘匿性に応じて、重要な業務と他の業務と切り分けて調達先を選ぶべきだと指摘する。「企業の認識が甘ければ取引先のサプライチェーンから外され、企業の存亡に関わるようになる」と警鐘を鳴らす。

 甘利氏が座長を務める自民党の新国際秩序本部は2020年12月に経済安全保障の一括法の提出を提言したほか、現在は(中国依存に伴う)日本の脆弱性と(海外から国内へ内製化を促すための)日本の優位性の両方を洗い出す作業を行っているという。洗い出しはデジタルを含む全産業分野で進めており、その内容は検討中だが、企業に求める対策やサプライチェーンを見直す際の支援などは、法案や政策作りに反映させていくとする。

 すでに5G(第5世代携帯電話)設備の調達など、一部で実質的に中国企業との取引の見直しが始まっている。米中対立や情報戦略で欧米と異なる政策を採る中国の台頭によって、日本企業はサプライチェーンの大きな見直しを迫られそうだ。