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 フランスValeo(ヴァレオ)は、一般道を対象にした「レベル3」以上の自動運転に対応できるシステムを開発した。自車位置を推定したり、車両の周囲を監視したりする主要センサーとして、3次元(3D)LiDAR(レーザースキャナー)を使ったのが特徴である。同社の日本法人であるヴァレオジャパンが2021年4月20~21日、同システムを用いた一般道における走行デモを、東京臨海副都心(青海地区)で公開した(図1)。

東京臨海副都心で公開した走行デモ
図1 東京臨海副都心で公開した走行デモの様子
ヴァレオが一般道を対象にした自動運転のデモを日本で公開するのは、今回が初めてである。(撮影:日経Automotive)
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 先進運転支援システム(ADAS)や自動運転(AD)システムでは現在、車両の周辺を監視するためにカメラやミリ波レーダー、LiDARなど多くのセンサーを使う。これに対して今回のヴァレオのシステムは、主要センサーとしてLiDARを使った。

 その理由について、ヴァレオジャパンでコンフォート&ドライビングアシスタンスシステムズR&Dディレクタを務める伊藤善仁氏は、「一般道を対象にしたレベル3以上の自動運転に、LiDARでどこまで対応できるかを確かめるために開発した」と話す。

一般道を対象にしたデモを日本初公開

 ヴァレオジャパンは今回の走行デモを、内閣府が主導する国家プロジェクト「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」における「自動運転の実用化に向けた実証実験」の一環として行った。ヴァレオが一般道を対象にした自動運転のデモを日本で公開するのは、今回が初めてである。

 デモで使用した実験車にはLiDARの他に、単眼カメラや高精度3D地図、自車位置の推定機器「Drive4U Locate」、V2X(路車間)通信受信機、GNSS(全球測位衛星システム)受信機などを搭載した(図2、3)。

デモで使用した実験車
図2 デモで使用した実験車
走行デモでは運転席に担当者が座ったが、緊急事態が起こらない限り、ハンズオフの状態で走行した。(撮影:日経Automotive)
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開発したシステムの概要
図3 開発したシステムの概要
LiDARや自車位置の推定機器「Drive4U Locate」、V2X通信受信機、GNSS受信機などで構成する。高精度3D地図データも使う。(出所:ヴァレオジャパン)
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