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 国内IT大手4社の2021年3月期の連結決算(国際会計基準)が2021年5月12日までに出そろった。主力のIT関連事業は新型コロナウイルス禍の中でも踏みとどまり、4社とも増益を確保した。2021年の国内ITサービス市場はプラス成長に回帰する見込みで、各社の2022年3月期の業績の追い風になりそうだ。

国内IT大手4社の2021年3月期連結決算(国際会計基準)
NTTデータは売上高、日立製作所は調整後営業利益
(出所:各社のIR資料を基に日経クロステック作成)
企業名事業分野売上収益(前期比増減率)営業利益(前期比増減率)
NEC2兆9940億円(▲3.3%)1537億円(20.5%)
NTTデータ2兆3186億円(2.3%)1391億円(6.3%)
日立製作所8兆7291億円(▲0.4%)4951億円(▲25.2%)
内訳)ITセグメント2兆487億円(▲2%)2694億円(8%)
富士通3兆5897億円(▲6.9%)2663億円(25.9%)
内訳)テクノロジーソリューション3兆436億円(▲5.3%)1884億円(0.3%)

NTTデータは32期連続増収

 「想定よりも(コロナ禍の)マイナス影響が小さく、堅調な決算になった」。NTTデータの本間洋社長は2021年3月期決算の結果をこう振り返る。同社は減収減益予想を公表していたが、結果的に増収増益で着地。売上高は前期比2.3%増の2兆3186億円、営業利益は同6.3%増の1391億円となり、売上高は32期連続増収を達成した。

 売上高をセグメント別にみると、特に「公共・社会基盤」や「金融」が堅調だった。公共・社会基盤は中央府省やテレコム向けが伸び、金融は案件を着実に積み上げた。「法人・ソリューション」は製造業を中心にコロナ禍のマイナス影響を受けたものの、流通・サービス業の規模拡大などで補った。

 日立製作所は「引き続きITセグメントが会社全体の業績をけん引している」(河村芳彦執行役専務CFO=最高財務責任者)構図が鮮明だ。ITセグメントの売上収益(売上高に相当)は前期比2%減の2兆487億円、調整後営業利益は同8%増の2694億円で、調整後営業利益は過去最高を更新した。北米やインドなどでコロナ禍のマイナス影響を受けたが、デジタルトランスフォーメーション(DX)需要の取り込みやコスト管理の徹底が寄与した。