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 コードを極力もしくは全く書かずにアプリケーションを開発する「ローコード/ノーコード開発」に、NECが本腰を入れることが明らかになった。DX(デジタルトランスフォーメーション)が広まるなか、生産性の高さや米IT大手の参入などで注目高まるローコード/ノーコード。その波はいよいよ日本のIT大手にまでやってきている。

「Mendix」を担ぎ、3年間で100システムの導入目指す

 取り組みの第1弾として、独Siemens(シーメンス)が提供する同分野のツール「Mendix(メンディックス)」の国内販売を2021年6月から開始する。加えて同製品などを活用して、ユーザー企業や官公庁向けに情報システムのモダナイゼーション(近代化)や新規システムの開発を支援するサービスも展開する。政府が進める官公庁向けクラウドの案件にも積極的に同製品を活用する方針だ。

 Mendixは、ローコード開発によるアプリの設計から実装、テスト、運用までの機能を網羅的に備える「ローコード開発プラットフォーム(LCP)」と呼ばれるジャンルの製品だ。ドラッグ・アンド・ドロップなどのGUIベースの操作でソフト部品やデータ構造などを組み立てるように開発できる。

 そのほか、アプリの保守性や拡張性などを自動チェックする機能や、本稼働後のアプリのバージョンやクライアントへの配信状況を管理する機能なども備える。Mendix の導入状況について、NECで同製品の販売を担当するクラウドプラットフォーム事業部の望月亜希子シニアマネージャーは「グローバルでは25業種以上で合計1000社以上が採用し、Mendix ベースのシステムは23万個以上稼働している」と説明する。

NECが国内販売を始めるローコード開発プラットフォーム「Mendix」の概要
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NECが国内販売を始めるローコード開発プラットフォーム「Mendix」の概要
(出所:NECの資料を基に日経クロステック作成)

 NECは販売代理店としてMendixを国内で再販しつつ、同製品を使ったシステムの開発支援や保守サービスなどを提供する。Mendixの販売価格は幾つかある。

 例えばシーメンスが提供するAmazon Web Services(AWS)ベースのパブリッククラウド上で、アプリのプロトタイプを10人がかりで検証する場合が年額約160万円(税別)である。同じくシーメンスのパブリッククラウド上で社員100人、取引先5000人が利用するポータルサービスを運営する場合は年額約700万円(同)だ。

 ユーザー企業のプライベートクラウド上で、1万人がアクセスする会員制サービスを運用する場合は年額約2500万円(同)となる。NECは今後3年間でMendixを100システムに導入する目標を掲げている。