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業務プロセス見直しが不可欠

 HRテックのサービスが充実してきたが、そうしたサービスを導入しただけでは効果が上がらない現実も見えてきた。3万社を超える企業の人事労務手続きのペーパーレス化を支援してきたSmartHRは、デジタル化を成功させている企業に共通点を見いだす。紙を用いた手続きでは部署をまたぐ押印など複雑な業務フローが存在するケースが多いが、「従来の業務の進め方に固執せず、サービス導入をきっかけに業務プロセスそのものを見直せる企業がデジタル化に成功している」(倉橋隆文COO)とする。

 企業の担当者が「SmartHR」に関する知識を身に付け、デジタル化した業務プロセスを自社で運用できるよう、同社は公式資格「SmartHRマスター」を2021年5月24日に新設した。宮田昇始代表取締役CEOは「人事労務担当者が履歴書に書ける資格として、人材の市場価値向上にも寄与したい」との狙いを語る。

 HRテックの需要は企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)加速に伴い右肩上がりだ。しかし、企業が抱える課題が多様であるにもかかわらず、それを解決できるサービスが市場に少ないという問題がある。SmartHRにおいても、給与計算や外国人労働者のビザ情報の管理など顧客企業からのニーズは幅広いが、全てに対応できているわけではないのが現状だ。

 宮田昇始CEOは「会計のように課題が分かりやすい分野ではないが、参入するスタートアップ企業が増えてほしい」と話す。HRテックのサービスが増え、企業が現在持つ課題が解決され、さらに課題が深掘りされ新しいサービスで解決される、そんな好循環を期待したい。