全2449文字
PR

 稼働率の向上が交換式電池パック最大の利点だが、それ以外にも強みはある。例えば、1個の電池パックを多用途で使い回せること。電池パックを内蔵した場合に比べて、車両本体を低コストで生産しやすい。

 ホンダもかねて同電池パックを適用した小型4輪車の構想を披露したり、日常生活での電池パックの活用方法を提案したりしている。コマツとの建機も合わせて電池パックをさらに多用途で共用化していく。

電池パックの刷新容易に

 加えて、電池パックを最新性能のものに載せ替えられ、高密度・大容量化といった技術進歩の恩恵を受けやすいことも強みだ。電池パック内蔵の一般的な電動建機の場合、整備工場に車両を預けた上で、専門スタッフの手で入れ替えなくてはならない。交換式電池パックは日々の利用の中で手軽に最新性能のものへと刷新できる。

 ホンダも現在、18年11月に市場投入した第1世代の交換式電池パックを改良しようと動いている。21年3月には、交換式電池パックの新構想を環境エネルギー系の展示会で披露した。

 電池容量は既存品比で1.3倍の1.3kWh。質量は10.3kgで、寸法は全長156.3×全幅177.3×全高298mm。すなわち、質量は既存品と同水準を維持し、全長と全幅がわずかに大きくなったとみられる。「(既存品と)互換性を持たせる方向で現在開発中」(ホンダ)で、現行のEVスクーターで使えるように寸法の変更は最小限に抑えている。市場投入の時期は未定とする。

 さらに同社は、ヤマハ発動機やスズキ、川崎重工業と共同で交換式電池パックの仕様の共通化を狙った協議体を19年4月に設立。21年3月には相互利用を可能にする標準化への合意を発表し、現在は技術的検証を進めている。今後、全く新しい姿の交換式電池パックを各社で共用する可能性がある。