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客の関心をデータ化して売り場に反映

 AIカメラを使ったもう一つの取り組みが客の行動解析データに基づいた売り場レイアウトや品ぞろえの最適化だ。客の動線や手を伸ばした商品などの行動データを自動で集積、解析し、従業員のタブレット端末にヒートマップとして表示できる。

来店客の動線やどれぐらい棚を見たかなどを可視化できる
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来店客の動線やどれぐらい棚を見たかなどを可視化できる
撮影:日経クロステック

 ヒートマップを使えば、従来見えにくかったレジを通過する前の客の行動を可視化できる。勘や経験だけに頼る売り場作りから脱却し、客観的なデータに基づく店内レイアウトや棚の構成の改善を目指している。

 「イオンスタイル有明ガーデン」(東京・江東)で先行してヒートマップを使ったところ、「ワイン売り場に他のカテゴリーと異なる消費者の動きが見られた」(山本執行役員)。じっくりと商品を比較するため、「ゴールデンライン」と呼ばれる目線の高さに並べた商品に必ずしも関心が集まるわけではなかったという。

 他にもヒートマップで割り出した目につきやすい場所に焼きたてピザを置いたところ、売り上げが大きく伸びた。従来は客の動線上で人通りの多い場所に置いていたが、実はあまり見向きされていなかったと分かったという。

 山本執行役員は「これまでは小売りとメーカーがそれぞれの思い入れでレイアウトを作っていた。データを活用することで、客層やカテゴリーごとに、より早く、客観的かつ合理的に改善できるようになる」と意義を語る。