全1289文字
PR

 日産自動車は、欧州におけるカーボンニュートラルの実現に向け、同社の英国サンダーランド工場を核に構築を進めている電気自動車(EV)生産ハブ「EV36Zero」を公開した(図1)。同社が20%出資している中国系電池メーカーのエンビジョンAESCやサンダーランド市議会とプロジェクトを組んで構築に取り組んでいるもので、100%クリーンな電力を使って新世代のSUV(多目的スポーツ車)タイプの電気自動車(EV)をはじめとするEVを生産する拠点とする。

図1 EV生産ハブ「EV36Zero」のメディアイベントに登壇した日産自動車最高執行責任者(COO)のAshwani Gupta(アシュワニ・グプタ)氏
図1 EV生産ハブ「EV36Zero」のメディアイベントに登壇した日産自動車最高執行責任者(COO)のAshwani Gupta(アシュワニ・グプタ)氏
日産サンダーランド工場で開催された同イベントのライブストリーミングから画面をキャプチャーした。
[画像のクリックで拡大表示]

 投資額は総額で10億ポンド。日産はその一環として、サンダーランド工場に最大4億2300万ポンドを投資し、最大で年間10万台のEVの生産能力を持たせる。生産したEVは、他の欧州諸国にも輸出する。

 同工場および隣接するインターナショナル・アドバンスド・マニュファクチャリング・パーク(IAMP)の自動車関連企業には、再生可能エネルギーを利用した「マイクログリッド」から電力を供給する。このマイクログリッドは、サンダーランド市議会主導で構築を進めているもので、投資額は8000万ポンド。日産の既存の風力発電や太陽光発電の設備に加え、最大で10基の太陽光発電設備を建設することで、132MWの発電量を見込む。

 EV用としては寿命を迎えた電池を、同マイクログリッドの蓄電池として2次利用する計画もあり、1MWの蓄電システムを念頭に置く。同蓄電システムに余剰電力をため、別の時間帯に使用することで、送電網の需要バランスを取りやすくし、再生エネルギーを使った持続可能な電力インフラの構築に貢献する。