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 スマートフォンのみならず、自動車や産業機器などのさまざまな分野に革新をもたらす可能性を秘める5G(第5世代移動通信方式)。ところがその普及前に、高周波(RF)の部品調達における積年の課題が無視できない状況になってきた。そこで、RF部品を手掛ける複数の大手企業がタッグを組んで業界団体「Open RF Association(OpenRF)」を発足させ、課題解決に向けて本格的に動き出した。

 OpenRFが設立され、公になったのは2020年10月のこと。ところが、新型コロナウイルス感染症の拡大もあって、発足時はあまり大々的に発表されず、いささか知名度は低い。「つい最近まで知らなかった」(RF関連の部品を手掛けるメーカーの技術者)との声も上がる。

OpenRFの設立に関するプレスリリース
OpenRFの設立に関するプレスリリース
(出所:OpenRF)
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 だが、創立メンバー(Founding Member)の顔ぶれを見れば、OpenRFは無視できない存在と言えるだろう。Founding Memberは7社。日本企業として唯一、村田製作所が名を連ねる。他は、米Broadcom(ブロードコム)や米Intel(インテル)、台湾MediaTek(メディアテック)、米Qorvo(コルボ)、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)、米Skyworks Solutions(スカイワークス・​ソリューションズ)の6社である。例えば、メディアテックやサムスン電子はRFICを含むセルラー向けチップセットを、村田製作所やコルボ、スカイワークスはRFフロントエンド(RFFE)モジュールを手掛ける大手である。

 そんな7社がタッグを組んで、解決しようと挑戦する課題とは何か。そしてRFチップの王者、米Qualcomm(クアルコム)の名前が見当たらないのはなぜか。