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 三菱UFJ銀行が統計やAI(人工知能)、プログラミングなどのデジタル資格を取得した行員に対して報酬を支払う制度を導入した。認定要件を満たせば、3年間で最大90万円の報酬となる。邦銀最大手が行員のデジタルスキルの習得に対して、インセンティブ(報奨金)を支払う理由はどこにあるのか。

デジタル関連部門への異動も検討

 「(行員のデジタル資格取得に向けた)相当なブースターにしたい。そのために最大90万円というインパクトのある金額を設定した」。同行の荻原俊輔人事部人事グループ上席調査役はこう力を込める。

 2021年5月下旬に導入したのは「デジタルスキル認定」と呼ばれる制度だ。統計やAI、プログラミングなどに関する外部資格を取得したり、行内プログラムを修了したりした行員に対して、報酬を支払う。

 具体的には、取得した資格の数や難易度に応じて、「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」という行内称号を設定。最上位のゴールド取得者に対して、年間30万円を支給する。現中期経営計画(2021~2023年度)に限定して支払うため、対象者は最大で90万円を受け取れる。他社の事例を参考にして、報酬の水準などを決めたという。

三菱UFJ銀行が導入したデジタルスキル認定の仕組み
(出所:三菱UFJ銀行の資料を基に日経クロステック作成)
行内称号報酬認定要件
ブロンズなし資格の数や難易度に応じて設定
シルバーなし
ゴールド年間30万円(2023年度までの期間限定)

 制度導入の狙いは行員のデジタルリテラシーの底上げにある。目標人数は明らかにしていないが、単に資格を取得させて終わりではない。習得したデジタル関連の知識やスキルを生かせる部門への異動も検討する。リテールや法人といった各事業部門のデジタル推進チームなどが異動先の有力候補になりそうだ。