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 「いまあなたが抱えているいろいろな悩みを入力してみてね」――そんなメッセージとともに画面の中からこちらを見つめるのは、青山商事が手掛けるAI(人工知能)スナックママ「よしこ」だ。

 同社は2021年7月7日、公式サイトで新社会人や若手社員をターゲットにしたお悩み相談AIチャットボットの提供を開始した。同社の本業であるビジネススーツの主な顧客である20~40代の社会人が抱えている課題を発掘し、新サービスや商品の開発につなげる。

 同社は市場調査では得られないターゲット顧客層の課題を知るため、顧客との新たな接点として「AIチャットボットによる悩み相談」を活用する。平松葉月リブランディング推進室副室長は「青山という名前を意識せずに、軽い内容も含めて幅広い悩みを相談してもらいたい」と話す。

 そのため同社はモデルとして、人間味があり、かつ悩みを相談しやすい距離感であるとして「スナックのママ」を選択。名前もあえて「青山」と関連づけない「よしこ」とした。また、的を射ないアドバイスを行う「聞き下手なママ」をときどき登場させる遊び心を取り入れた。

AIチャットボットスナックママ「よしこ」
AIチャットボットスナックママ「よしこ」
(出所:青山商事)

 悩み相談はフリーワード入力のほか、「人間関係」「職場環境」「将来」「生活環境」「モチベーション」「悩みがない」というリストから選択できる。例えば「人間関係」を選ぶと、上司や同期、家族や恋人などさらに選択肢を表示する。選択を繰り返すと最終的に「よしこ」ママがアドバイスをくれるという仕組みだ。

 平松副室長は「悩みが言葉としてすぐに出てこない人でも、選択肢を用意しておくことで気になるポイントを引き出しやすい」と「聞き上手」AIチャットボットとしての工夫を明かす。

 利用者が最初に表示されるリストから「悩みがない」を選択した場合、「よしこ」ママが「洋服の青山について知りたいこととか、何かお願いしたいことはある?」と逆質問。開催してほしいイベント、商品開発、店舗やEC(電子商取引)サイトなど、同社に対する直接的な意見を募集する。フリーワードでの入力、リスト選択のどちらも回答データを集計のうえ、数値を含むリポートとして抽出し分析する予定だ。