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 東京エレクトロンデバイス(TED)は物流倉庫の自動化や効率化を支援するシステム「HAKO-FLO(ハコフロ)」を開発した。サブスクリプション型のサービスとして2022年4月にも製品化する。特徴は無線自動識別(RFID)タグや3次元レーザーレーダー(LiDAR)、人工知能(AI)、クラウドといった先端のデバイスやソフトウエア技術を活用することだ。

 TEDは電子部品とIT機器の専門商社であることの強みを生かし、これらを組み合わせてセミカスタムで各種サービスを提供する。実用化に向けて北米の日系企業や国内企業の倉庫などで、2021年7月から2022年3月まで実証実験を行う。

 既存の倉庫管理システム(WMS)で発生する計測、検品、在庫管理、棚卸し、インボイス作成や帳票ラベルなどの書類作成といった業務の効率化に向けて、「RFID」「LIDAR」「Eye」「Tracking」「Cloud」という5つのサービスを用意する。

ハコフロの全体イメージ
ハコフロの全体イメージ
(出所:東京エレクトロンデバイス、以下同)
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 RFIDは文字通りRFIDタグを使って貨物の所在を管理するシステムだ。RFIDリーダーやタグ情報の管理ソフトウエア、書き込み装置(RFIDプリンター)を提供するほか、既存のWMSとデータを連携させる仕組みなども個別に開発する。

 RFIDはバーコードのようにタグを1つひとつ探して読み取る必要がなく、リーダーをかざすだけで一括して読み取ることができる。TEDはRFIDの特性を生かして、貨物の入出庫や在庫の管理、棚卸し管理など様々な用途を想定している。

RFIDによる貨物管理
RFIDによる貨物管理
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 特に今後の需要増を見込んでいるのが、「リターナブル容器(通い箱)」の管理だ。近年、環境問題への意識の高まりから、使い捨ての梱包を止めてリターナブル容器で納品する取り組みが増えている。ただし、現状では容器の所在を管理していないケースが多く、貨物を納品した後の容器の返却率の低さが課題になっている。RFIDタグを使えば、容器の場所や個数を正確に管理できることから、返却率向上の施策を講じやすくなるという。