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 半導体材料の取りあいになっている――。半導体不足の状況を、半導体メーカーとしてルネサス エレクトロニクスが、2021年第2四半期(21年Q2)決算発表会でこう説明した。半導体ユーザーが実需要を上回って買い増しする中で、メーカーは材料の調達に奔走している構図だ。代表取締役社長兼CEOの柴田 英利氏によれば、同社では生産ラインの確保よりも材料の調達が課題とのことだった。

 旺盛な需要を反映し、同社が21年7月29日にオンラインで発表した21年Q2の決算は絶好調である 決算短信:PDF 。売上高は前年同期比30.7%増の2179億円。売上総利益率は同4.5ポイント増の52.0%(NON GAAP)/同0.7ポイント増の48.2%(GAAP)。営業利益は同103%増の614億円(NON GAAP)/同105%増の355億円(GAAP)。親会社の所有者に帰属する当期利益は同93.2%増の458億円(NON GAAP)/同102%増の240億円(GAAP)である。売上高の増加に比べて利益の増加が大きく、半導体不足を背景にして、製品単価の上昇や営業経費の低下などがうかがえる。

2021年第2四半期(4~6月)の決算概要(NON-GAAP)
2021年第2四半期(4~6月)の決算概要(NON-GAAP)
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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21年第2四半期(4~6月)の決算概要(GAAP)
21年第2四半期(4~6月)の決算概要(GAAP)
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 実際、同社の在庫や販売チャネル在庫が減少している一方で、受注残高は増加している。ただし、受注残高には、実需要を上回るような発注も含まれているようで、「受注残の精査は必要」(柴田氏)という。「半年前に受注したものの、現在も出荷できていない製品がある。本当に必要か顧客と話すべきだろう」(同氏)。

ルネサスの在庫推移
ルネサスの在庫推移
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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販売チャネル在庫推移
販売チャネル在庫推移
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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受注残高推移
受注残高推移
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 好調は次の四半期も続きそうである。発表になった21年Q3の業績予想では、売上高を2400億円(±40億円)とみる。前年同期比は+34.3%(±2.2ポイント)、前期比でも+10.2%(±1.8ポイント)とどちらも21年Q2を超える成長率を見込む。

21年第3四半期(7~9月)の業績予想
21年第3四半期(7~9月)の業績予想
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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