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 ネットワンシステムズにおいて、2019年以降に発覚した循環取引や原価付け替えといった複数の不正会計がいまだに経営に影響を与えている。2021年8月6日、有価証券報告書などに虚偽記載があったとして、金融庁から8110万9997円の課徴金納付命令を受けた。

金融庁がネットワンシステムズに対して2021年8月6日に出した課徴金納付命令
金融庁がネットワンシステムズに対して2021年8月6日に出した課徴金納付命令
(出所:金融庁)
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 前日の8月5日には、ネットワンシステムズは再発防止策をはじめとする改善措置の内容や実施状況を報告する「改善状況報告書」を東京証券取引所に提出した。162ページにわたっており、不正会計の端緒となった営業部門の発注や検収の権限を同部門から切り離すといった不正を防ぐ仕組み作りや、その実行状況を記している。

 報告書は「当事者意識の醸成」や「他人事文化の打破」といった内容にも踏み込んでいる。これまでの企業文化が原因の1つになったという認識だ。ほかにも「業務を執行する現場と経営陣との乖離(かいり)を埋めるコミュニケーションの強化」にも触れている。過去に複数回の不正会計問題を起こしていることもあり、いずれの改善も一朝一夕ではなし得ないことがうかがえる。