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 「意外だった。今さらそこなのか、という印象を抱いた」。地域金融機関のFinTech担当者は、米Googleによるpring買収に関して、こんな感想を漏らす。

 送金サービスを手掛けるpringは7月13日、Googleによる株式取得に向けた契約を締結したと公表した。同日にはpringの大株主であるメタップスなどが、保有するpring株をGoogleに譲渡すると発表。GAFAの一角が本格的に日本のキャッシュレス決済市場に乗り込むのはほぼ間違いない。

Googleによるpring買収の概要
Googleによるpring買収の概要
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pringの「インフラ」に魅力

 Googleによるpring買収に関して、関係者の反応はさまざまだ。冒頭の地域金融機関担当者は「今さら」とする理由を、「送金は銀行で言えば為替であり、もうけが薄い分野だから」と説明する。決済関係者の1人は「BtoCの決済サービスなら、ユーザー数が多くアクティブに動いているKyashを買う選択肢もあったのではないか」との見方を示す。

 Googleはなぜpringを選んだのか。「多くの銀行口座と接続できるインフラが魅力だった」点を挙げる関係者が大半を占める。pringはメガバンクや地方銀行、ネット銀行など53行(7月20日時点)と連携しており、これらの銀行口座からスマートフォンアプリに入出金できる(一部銀行は新規口座登録・チャージを停止中)。「PayPay」が口座連携していない三菱UFJ銀行も含まれるのは大きい。