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 楽天グループが2021年8月19日、ネットスーパーのプラットフォーム「楽天全国スーパー」の提供を2021年内に始めると発表した。受注管理やオンライン決済といったシステムを提供する。全国のスーパーマーケット事業者を巻き込み、市場を取り込む考えだ。アマゾンジャパンも都市部のスーパーとのネットスーパーにおける連携を広げている。楽天の本格参入はプラットフォーマーによる「優良スーパー争奪戦」に発展しそうだ。

 楽天全国スーパーは楽天が全国のスーパーマーケット事業者向けに提供するネットスーパー運営用の基板サービスだ。受注管理や決済システムのほか、消費者が商品を検索・購入するためのウェブページやアプリといったネットスーパー運営に必要なシステムを提供するとみられる。楽天は「詳細は今後詰める」としている。

 日本は欧米に比べて食品のEC(電子商取引)化率が低いとされてきたが、新型コロナ禍で外出を控える生活が根付きネットスーパーの需要は急増している。楽天が食品スーパー大手の西友と共同運営する「楽天西友ネットスーパー」では、2021年1~3月の売り上げが前年同期比29.9%増、4~6月も同28.4%増だった。

 市場の拡大には競合も注目している。アマゾンジャパンは首都圏と近畿圏でライフコーポレーションと食品宅配で連携しており、2021年7月には東海地方に地盤を持つバローホールディングスとも食品宅配を始めた。英ネットスーパー大手のオカドもイオンと協業し、2023年の稼働を目指して千葉市に自動倉庫の建設を進行中。倉庫から食品などを自宅に直送する事業を計画している。

 楽天は2018年から食品スーパー大手の西友と「楽天西友ネットスーパー」を共同運営してきた。今回の楽天全国スーパーの発表でいよいよアマゾン同様にプラットフォーマーとしてネットスーパーに本格参入する意欲を示した。勝算の根拠は楽天西友ネットスーパーで培った運営ノウハウと、お膝元の日本で抱える1億人以上の会員基盤だ。