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 オービックは主力のERP(統合基幹業務システム)「OBIC7シリーズ」で大手・中堅企業の新規開拓を進めてきた。2020年度で9期連続の純増益となり、営業利益率は57.3%と1993年度の3.4%から一度も下がることなく成長を続けている。橘昇一社長にその要因を聞いた。(聞き手は翁 羽翔=日経クロステック/日経コンピュータ)

橘 昇一(たちばな・しょういち)オービック代表取締役社長
橘 昇一(たちばな・しょういち)オービック代表取締役社長
1985年オービック入社。2004年取締役、05年常務取締役、07年専務取締役、08年取締役副社長を経て、13年より現職。(写真:陶山 勉)
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2020年度に9期連続で純利益ベースの最高益を更新しました。その要因は何でしょうか

 純利益は意識していません。営業活動で生み出す利益に重きを置いています。営業利益は27年連続の増益です。我々は外注を使わない。オービックの中で開発し、サービスを提供する。そういうビジネスモデルでやってきました。

 社員1人ひとりの生産性向上や工夫をいつも意識しています。秘訣はやはり社員が継続して工夫すること。前年の成功より新たな良い仕組みや戦略を考え挑戦する。そういう風土を会社全体でつくっていく。ここに当社の成長の源泉があるかもしれません。

57.3%という営業利益率はITサービス大手で群を抜いています。この指標も重視しているのでしょうか

 営業利益率は結果であって、さほど見ていません。営業利益そのものが当社社員の生み出す力です。営業利益率が5割を超えているのは私たちの取り組んだ成果です。「量より質」が当社の考え方です。量を追いかけるなと、やはり質だと。質は顧客満足度にダイレクトに置き換わると思っています。

 我々の業界はボタンの掛け違いで、システムがうまく稼働しないケースなどがあります。例えば急ぎすぎて、お客さまの要件をうのみにして、とにかく労働集約的にシステムを構築することによって、結果としてボタンの掛け違いが起きることがあります。そういうことを、しっかりと無くそうということです。

 だから顧客満足度を第一に考えて、量より質を大事にしています。私も入社以来ずっと言われ続けてきました。顧客満足度を追求した結果として、営業利益率が高まっているのかもしれません。