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 エンジン部品からの撤退に合わせて、同社が力を注ぐのが、電動パワートレーン関連の部品だ。今後、電動車両の比率が世界で高まっていくことに加えて、電動車両になるとヴィテスコの車両1台当たりの売り上げ機会が増えると見込む。

 欧州におけるEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の登録台数(乗用車)は、20年に約140万台に達し、19年と比べて144%成長した(図2)。加えて同社にとっての1台当たりの売り上げ機会は、エンジン車で約500ユーロだったのに対し、EVでは2000ユーロ超になるという(図3)。

図2 欧州における乗用車のパワートレーン別登録台数
図2 欧州における乗用車のパワートレーン別登録台数
mnは100万台、BEVは電気自動車、PHEVはハイブリッド車。横軸は西暦。(出所:Vitesco Technologies)
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図3 Vitesco Technologiesにおける車両1台当たりの売り上げ機会
図3 Vitesco Technologiesにおける車両1台当たりの売り上げ機会
ICEはエンジン車、48V MHは48V簡易ハイブリッド車(MHEV)、PHEVはハイブリッド車、BEVは電気自動車(EV)のこと。横軸は西暦。エンジン車では1台当たり500ユーロほどだったのに対して、EVでは2000ユーロを超えている。(出所:Vitesco Technologies)
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 電動パワートレーン関連の部品については、幅広く開発する。48Vの簡易ハイブリッド車(MHEV)、高出力HEV、PHEV、EVなど様々な電動車両に対応する(図4)。現時点では、これら全ての需要が高い状況という。

図4 Vitesco Technologiesの電動パワートレーン関連部品
図4 Vitesco Technologiesの電動パワートレーン関連部品
(出所:Vitesco Technologies)
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 ただ48VのMHEVは30年以降にシェアが下がり、PHEVについても30年を過ぎていくと終焉(しゅうえん)を迎えるとみている。「最終的には、EVに移っていく」(ウォルフ氏)

 ヴィテスコは、電動パワートレーンの低コスト化に力を注いでいる。ウォルフ氏は「(コストを)40%程度下げられる」と大幅削減を目指す。「数年前まで顧客ごとに特化して開発していた。現在はプラットフォームを構築してモジュール型の製品にしている」(同氏)と説明し、部品の共通化が鍵を握るようだ(図5)。研究開発費を削減するとともに、生産コストの圧縮にもつなげられるという。

図5 電動アクスルのプラットフォーム「EMR4」に基づく製品の例
図5 電動アクスルのプラットフォーム「EMR4」に基づく製品の例
EMR4は、最高出力を80kW、155kW、230kWと3段階に標準化した電動アクスルのプラットフォーム。3段階のそれぞれにおいて、さらにモーターの軸長を短(60mm)・中(90mm)・長(105mm)と変えられるようにしており、部材や設計を共用しながら望まれる性能に合わせた電動アクスルの提供が可能。(出所:Vitesco Technologies)
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