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 ネットスーパーのスタートアップ、OniGOが2021年8月25日、東京都目黒区鷹番に宅配スーパー「OniGO」の1号店を開店した。アマゾンジャパンや楽天グループといった大手EC(電子商取引)事業者と組んだスーパー事業者がしのぎを削る新市場で、OniGOは生き残れるのか。鍵は配送専用店舗「ダークストア」に特化した運営システムが握る。

 「買い物の行動様式が変わりつつある。このサービスが広がれば、既存の食料品流通の課題を解決できる」。8月25日、OniGOの梅下直也最高経営責任者(CEO)は会見で力強く語った。このサービスとは、注文から10分以内で商品を届けるOniGOの仕組みを指す。新型コロナ禍で外出を控えがちな消費者の増加を受けて急拡大する、ネットスーパー市場を狙っている。

注文商品を10分以内に届ける
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注文商品を10分以内に届ける
(出所:OniGO、内容を一部加工)

 ネットスーパー市場は既に競争過多の「レッドオーシャン」になりつつある。アマゾンジャパンは首都圏や近畿圏で食品スーパー大手のライフコーポレーションと、東海地域でバローとそれぞれ組み、ネットスーパーのサービスを提供している。楽天グループは西友と共同運営する「楽天西友ネットスーパー」に加えて、2021年内にスーパー事業者のネットスーパー運営を支援するサービスを展開すると発表している。

 イオンも2023年に英ネットスーパー大手のオカドと千葉市にネットスーパー用の自動倉庫を稼働させる予定だ。セブン-イレブン・ジャパンは2020年7月に店舗からの宅配サービス「セブン-イレブン ネットコンビニ」で東京都に進出し、首都圏で展開を広げる構えを見せている。

 EC市場の巨人や長らく日本の食卓を支えてきた食品スーパー、さらにコンビニまでもがこぞって市場開拓を進めるなかで、新規参入者に勝機はあるのだろうか。梅下CEOは「非常に難易度が高いビジネス」と認めながらも、効率や利便性の追求、システム開発力で他社とは一線を画すサービスを提供すると意気込む。最大の鍵は配送に特化した拠点「ダークストア」にある。