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屋根上太陽光の普及で米トップ

 再生可能エネルギー、特に分散型電源の推進制度でリーダー的な存在である米ハワイ州。そんなハワイ州の大手電力会社が、既存または新設する太陽光発電に蓄電池を併設した顧客に、補助金を支給する。2021年7月に発表した。

 日本で蓄電池というと、依然として非常時への備えというイメージが強い。だが、このプログラムの目的は、「災害時に活用可能な家庭用蓄電システムの導入促進」ではなく、夕方の特定の時間に蓄電池から電力網に放電し、逼迫するピーク時の電力供給を補うためなのである(図1)。

図1●ハワイ州大手電力会社による太陽光発電に蓄電池併設を促す補助金プログラム「バッテリー・ボーナス」
図1●ハワイ州大手電力会社による太陽光発電に蓄電池併設を促す補助金プログラム「バッテリー・ボーナス」
(出所:Hawaiian Electric Co.)
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 大小の島々で構成されるハワイ州の電力網は、米大陸本土と連系していない独立系統で、島と島同士も結ばれていない。このため同州は、米国の中で最も輸入石油への依存度が高く、早くから、石油への依存から脱却するために再エネを推進してきた。実際、「再エネ100%」目標を法律に明記した米国で最初の州でもある

 その「再エネ100%」目標を2045年までに達成するため、分散型電源の盟主でもある屋根上太陽光のさらなる導入拡大に向け、これまでにも推進制度をいくつか打ち出してきた。その結果、ハワイ州は、屋根上太陽光の普及率で米国トップとなっている。

 ただ、ハワイ州で太陽光発電の導入が進んだのは、制度だけではなく、米国で一番高い電気料金も背景にある。ずば抜けて高い電気料金単価によって、同州では他州以上に太陽光に対する投資回収が容易になったのだ。