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DXの失敗=競争に負けること

 ではDXとデジタル化を混同したまま「なんちゃって」DXを進めるとどうなるのか。ドリーム・アーツの山本孝昭社長は「刷新を実現できなければ、市場で良いポジションを取れなくなる」と指摘する。

 業界構造そのものに変革を促すDXは、変革について行けない企業を置き去りにする。「後追いして何とか追いついても既にうまみは少なくなっている」(山本社長)。

現場に伝わりづらい経営層の取り組み

 調査では「DXの成果が出ている」と回答した人たちが所属する企業の特徴をまとめている。最も多かったのは「経営層からのDX方針が明確に出ている」「経営層がデジタルの価値をよく理解している」「経営層の中にDXの責任者がいる」の3つで、いずれも経営層のDXへの取り組み姿勢に関するものだ。

 だが経営層の姿勢が現場に伝わっているかどうかについては、注意が必要だ。経営層からDXへの方針が明確に出ていると思う人の割合は、経営層に近い役員クラスでは51%だが、管理職では44%、中間管理職になると31%まで下がるからだ。DXへの方針を明確に出しているというのが経営層の思い込みにならないよう注意が必要だ。

「経営層からのDX方針が明確に出ている」と回答した人の役職別割合
「経営層からのDX方針が明確に出ている」と回答した人の役職別割合
(出所:ドリーム・アーツ)
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 山本社長は「トップがDXに関し明確なメッセージを発信することも重要だが、トップダウンだけでなくDXにはボトムアップが必要になる場面もある」と話す。「現場が提案しやすい土壌をつくり、良いアイデアには積極的に投資すべきだ」(山本社長)。