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 スウェーデンISP(Inspectorate of Strategic Products、戦略製品検査局)が、2020年11月にスウェーデンSilex Microsystemsから提出されていた親会社である中国・北京賽微電子(Sai MicroElectronics)へのMEMS製造技術と同製品の輸出の許可申請を認めなかったことが分かった。海外の報道機関で報じられた後、2021年10月11日に北京賽微電子が明らかにした 発表資料

 Silexは世界最大のピュアプレーMEMSファウンドリーである。同社は、15年から16年にかけて北京賽微電子の前身である中国・北京耐威科技(NAV Technology)に買収され、北京郊外に200 mmのMEMSウエハー工場(FAB3、以降、Silex北京)を建設し始めた(図1)。Silex北京は計画より遅れて20年9月に1万枚/月の製造能力でオープンし(26年には3万枚/月に拡張予定)、21年6月から中国・通用微科技(GMEMS)のMEMSマイクロホンを量産している。

図1 Silex北京
図1 Silex北京
(建設中の工場を2019年3月に田中秀治が撮影)
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 このような経緯があり、SilexはMEMS技術の対中国輸出ライセンスをISPに申請していた。そして、北京側とスウェーデン側は2018年に技術サービス協定とライセンス協定を締結し、約20年の実績があるスウェーデンの工場(FAB1、FAB2)の技術をSilex北京に移植する計画であった。ISPによる今回の決定でこれができないことになった。実際、20年第4四半期から技術協力が止まっているという。