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 ホンダは2021年10月13日、中国向けに電気自動車(EV)専用プラットフォーム(PF)を開発し、22年春に2種類のEVを投入すると発表した。開発中の北米向けEV専用PFと合わせて「二刀流」で臨む。他社にはEV専用PFを1つに統合し、開発効率を高める動きがある。ホンダは効率よりも中国へのEV投入を急ぐことを優先した。

 中国向けPF「e:N Architecture(イーエヌアーキテクチャー)」は、北米向けに20年代後半を見据えて開発中の「e:Architecture(イーアーキテクチャー)」とは異なるものと位置付ける。ホンダは「競争力の高いEVを迅速に投入するため、中国に最適化したアーキテクチャーにした」と説明する。

 中国向けPFを採用したEVを「e:N(イーエヌ)」シリーズとして今後投入する。22年春にSUV(多目的スポーツ車)のEV「e:NS1」と「e:NP1」を中国合弁会社の東風ホンダと広汽ホンダからそれぞれ発売する。26年までに合計10車種を投入する計画だ。

e:NP1(出所:ホンダ)
e:NP1(出所:ホンダ)
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e:NS1(出所:ホンダ)
e:NS1(出所:ホンダ)
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 ホンダは、同年までの発売を目指す3種類のコンセプトEVも新たに披露した。「e:N Coupe」「e:N SUV」「e:N GT」と名付け、それぞれクーペ、SUV、スポーツ系とみられる。さらにe:Nシリーズには、運転支援機能や通信機能、大型ディスプレーなどを統合した「e:N OS」を搭載することを明らかにした。

3種類のコンセプトEV(出所:ホンダ)
3種類のコンセプトEV(出所:ホンダ)
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 中国向けEV専用PFは、大きく2種類ある。前輪駆動(FWD)用と後輪駆動(RWD)・4輪駆動(4WD)用である。このうち22年投入のe:NS1とe:NP1には、FWD用を採用する。なお中国向け新PFに含まれる部品は、電動パワートレーンと電池、ボディー、シャシーと幅広い。

 またホンダは中国向けの四輪車については、30年以降にエンジン車を投入しない方針を発表した。同年以降はハイブリッド車(HEV)とEVなどの電動車だけを販売する。かねて、中国市場におけるEVと燃料電池車(FCV)の比率として30年に40%、35年に80%、40年に100%にする目標を掲げている。

 EVの販売拡大を目指し、東風ホンダと広汽ホンダがそれぞれ中国にEV専用工場を設立することも発表した。24年の稼働を目指す。中国から他の国や地域への輸出まで想定する。