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 英Arm(アーム)は、IoT(Internet of Things)機器の開発期間短縮に向けた取り組み「Arm Total Solutions for IoT」を2021年10月18日(現地時間)に発表した ニュースリリース 。同社のCPUコア「Cortex」をベースにしたSoCのリファレンス設計「Corstone」の仮想モデルをクラウドで提供する。これでSoCの実チップを入手する前に、ユーザーはそのSoCで稼働するソフトウエアの開発・検証が行える。「5年かかっていたIoT機器開発を3年に短縮できる」(同社)とする。

従来型の開発スタイルでは、5年かかる
従来型の開発スタイルでは、5年かかる
ハードウエア(IC)の実機/サンプルが出来上がってからソフトウエア開発していたので、時間がかかった。(出所:Arm)
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Arm Total Solutions for IoTの利用で、開発期間を3年に短縮
Arm Total Solutions for IoTの利用で、開発期間を3年に短縮
仮想モデルを利用することで、早期にソフトウエア開発を始める。これで、全体の開発期間を短縮できる。(出所:Arm)
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 日本法人のアームは21年10月19日(日本時間)に、日本の報道機関向けにArm Total Solutions for IoTのオンライン発表会を開いた。登壇したアームのバイスプレジデントのBruno Putman氏によれば、Arm Total Solutions for IoTは3つの要素からなる。第1は、CortexをベースにしたSoC/同サブシステムのリファレンス設計「Corstone」。第2は、クラウド上で提供するCorstoneの仮想モデル「Arm Virtual Hardware Target」。第3はArm Virtual Hardware Targetを使った開発がスムーズに実行することを狙った、Armとエコパートナーらによる共同活動の「Project Centauri」である。

アームが実施した日本の報道機関向けオンライン会見
アームが実施した日本の報道機関向けオンライン会見
左が中島 理志氏。右がBruno Putman氏。(出所:オンライン会見からキャプチャー)
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Arm Total Solutions for IoTは主に3つの要素からなる
Arm Total Solutions for IoTは主に3つの要素からなる
(出所:Arm)
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 ハードウエアの実機が出来上がる前に仮想モデルを使って、ソフトウエアの開発を早期に始めることは、特に目新しい取り組みではない。ハードウエア-ソフトウエア協調開発やモデルベース開発といった名称で、すでに一般的である。こうした手法に向けて、ハードウエアの仮想モデルを提供する企業も存在する。Putman氏に続いて登壇したアームの応用技術部ディレクターの中島 理志氏は、Arm Total Solutions for IoTの強みを、エコパートナーと行った携帯電話機やスマートフォンの開発から得てきた知見やノウハウを盛り込んだことだと説明した。「携帯電話機やスマホの開発とまったく同じやり方ではないが、その実績をIoT機器の開発に生かせる」(同氏)。

携帯電話機/スマートフォン向けSoCの開発で得たノウハウや知見を活用
携帯電話機/スマートフォン向けSoCの開発で得たノウハウや知見を活用
(出所:Arm)
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